展開食について
展開食とは?
入院中、患者さんが口にする食事は医師の指示のもと献立が作成され調理されます。
一般的に病院食は、一般治療食(一般食)と特別治療食(特別食)に分けられ、患者さんの状態によって提供されます。
一般食は常食とも呼ばれ、主食は基本的にごはんとなり、主菜や副菜も一般的な食事メニューとほぼ同じで調理方法などにも制限はありません。
そして、その常食をベースに置き、患者さんそれぞれの病状や体の状態に合わせ変化させた食事を展開食と言います。
大勢の人が入院する病院で、患者さん一人一人に合わせた献立作りは非常に大変です。
また、それぞれの患者さん合わせた食材の準備や調理方法を行うとコストも高くなってしまいます。
それらを考慮し、同じ調理方法の中で食材を変更したり、同じ食材でも調理方法を変更したりと工夫し献立を作成する方法が展開食なのです。
どんな展開食があるのか?
では、実際にどんな展開食があるのでしょうか。
最もポピュラーなのは、主食のごはんを全粥食、七分粥食、五分粥食、三分粥食に変化する方法です。
こうすることで、消化器官が弱っている人でも安心し消化しやすい献立つくりを行うことが可能です。
また、硬い食材は焼く、蒸す、茹でるなど行い柔らかくし、消化しやすいように作り変えます。
このような工夫を行うことで、同じ食材を使用した献立でも様々な患者さんに対応することができるようになります。
まとめ
病院食で欠かすことができない展開食。
この献立つくりには知識と経験などが必要となり、そう簡単に作成することができるものではありません。
同じ栄養士コースでも、病院・福祉栄養コースなどで、このような展開食について詳しく学ぶことができるようになっています。
そのため、展開食に興味がある場合はカリキュラムを確認し、どの程度学ぶことができるのか事前に確認しておくと安心です。